成長業界と衰退業界。どうせ頑張るならどっちが得?
世の中には様々な業界の仕事がありますが、企業の知名度や規模ばかりに囚われて転職先を探していませんか?もし長期安定的に働いていたいと願うのであれば、衰退する可能性が高い業界、または競争が熾烈すぎる業界を選ぶよりも、「これから成長する可能性が高い業界、市場」の企業を選んでおく方が得。今回はそんなテーマで解説していきたいと思います。
今はなんとかなっているけれど。10年、20年先、あなたの業界は大丈夫?
かつて日本国内において花形的な産業と言われていたのが石炭や繊維、化成品など。昔、ある大手繊維商社で働いていたという年配の方々に話を伺うと、当時の業界の隆盛ぶりを知る事ができます。まだ今ほど海外へ行くことが当たり前でなかった時代から、ニューヨークにある拠点で勤務をしていたり、それに伴う厚い手当を支給されていたり。まさにその当時から言えばエリートサラリーマンだったのかもしれません。しかし定年を意識し出す年齢を迎えた頃、それらの業界の企業経営は総じて傾いていったそうです。
当時を知る感覚からすると、まさか自分たちの働くこの業界の企業たちが、こんなに衰退していくとは想像していなかったそうです。ちなみに1983年発行の日経ビジネスの中で、企業の寿命に関する特集が組まれたことがあったそうですが、その中には「1つの会社が繁栄を謳歌できる期間は30年」というような内容もあったそうです。実際に30年が経った今、日本国内の稼ぎ頭となっている業界、高収益企業の顔ぶれを考えてみても、すっかり変わってしまっています。
華やかな歴史と知名度を持つ企業の場合でも、内情は厳しいということも
世の中にはかつて華やかだった業界で、よく知られた企業名なども結構あったりするものです。一例としてですが、大手商社名の看板がついた子会社などもあると思います。そういった企業の中には、自社の採用活動の面でも結構厳しい採用条件を提示してくるところもあったりします。社名としては強いけれど、実は社員の給与額は低めだったり、年長者が多いのもあって昇進のスピードが遅かったり、昔から続く独自の慣習や決まり事に参加しなければならないなど。
よく長く安定的に働ける、雇用してもらえる企業に入社したいという転職希望者の方もいますが、そういう方の多くが長期安定的に1つの企業で働けているとは限りません。むしろ、結構な確率で業績不振から始まった人員削減の対象となってしまったりしています。こういったケースの方は成長する業界にあまり目が向いていないことも多いです。将来予測がつかない、不確実な業界の企業よりも、過去実績と安定していそうに見える土台を持つ企業を選ぶ傾向が高い気がしています。
衰退業界から成長業界へシフトしたいなら、世の中の動きに間に合うタイミングで
衰退していく可能性が高い業界、企業の中でなんとなくのままに日々を過ごしていくのは、将来に大きなリスクを伴うかもしれません。長い目で見れば成長する業界を選んでおけば良かった。そんな事にもなりかねません。もし自分が働く業界、企業の10年先、20年先に不安を感じている方の場合は、世の中の動きに間に合うタイミングで成長業界へのシフトチェンジを狙う方が良いかもしれません。
じゃあ具体的にどんな業界、企業にシフトチェンジすべきなのか?と考えた場合、もし20代の若手であれば、転職活動さえ行えば、比較的容易にチェンジできる可能性はあったりもします。しかし30代、40代となってくると、簡単に未経験業界では採用してもらえなかったりもします。そのため、今の業界での経験や実績が活かせる場所に狙いを定めて、成長業界へとシフトする方が現実的だったりします。
あくまでも一例ではありますが、インターネットショッピングの分野でよく知られる「楽天」などには、異業界から転職、入社したという人材も多く活躍しています。どんどんと新規事業に参入している企業ですが、裏ではその事業分野の業界をよく知る人材が入社をしていたり、新規事業の推進を支えていたりするものです。
このように既存業界での経験や実績を活かせる分野の1つとして、インターネット業界は好例だと思います。インターネット業界というと、プログラミングとかできないし、テクノロジーに関する情報にも明るくないし、などと考える方もいますが、インターネット業界はそういった人たちだけのものではありません。むしろテクノロジーのことがわかる人材はいても、実際のビジネスのことがわかっている人材が少なかったりする場合もあります。こういった企業たちが既存業界の経験者を求めているタイミングのうちに、彼等が欲しているタイミングに間に合ううちに成長業界へとシフトする判断力が重要だと思います。
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