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経験者が語るエステティシャンの仕事内容、その実情とは?

あの仕事の実態はどうなっているのか?世の中の様々な業界、職種の実情を知るシリーズの第2回。今回は「エステティシャン」という職業にフォーカスし、この仕事の辛い点やデメリット、働きがいやメリットなどに迫ります。

施術中のエステティシャン


もともとはフランス語のエステティックという言葉に由来し、今では全身美容を手がける専門の職業として、広く知られるようになっている「エステティシャン」。ボディケアや脱毛、痩身、フェイシャル、リフレクソロジーなどの施術現場で働く人は全国におよそ2~3万人程度いると言われ、化粧品・美容関連メーカーはもちろん、ホテル、全国各地の街中にあるサロンなどが主な活躍の場となっている仕事です。


エステティシャンを取り巻く、エステ業界の全体的な動向は?


2011年に内閣府が発表した「エステ・美容医療サービスに関する消費者問題についての実態調査報告」の内容によると、エステ業界の市場規模は2006年時点で約4,000億円となっていたものの、2010年には約3,500億円まで減少。それに関連して店舗数も全国約1万件から8,800件まで減少していて、全体的な経営環境は厳しくなってきていると言えそうです。


また、エステ業界は個人経営のサロンが圧倒的に多いのも特徴で、過去の総務省統計局の調査によれば、就業者数が10人未満という事業所が全体の9割を占める結果も出ています。こういった統計結果を見る限り、エステ業界は生き残るための競争が激しく、エステティシャンという仕事もこれらの動向の影響を強く受けているものと思われます。


エステティシャンの仕事は何が辛い?どんなデメリットがある?


エステサロンの施術室イメージ


今回のWEBアンケートでは、エステティシャンとして働いた経験を持つ人(現役、過去を含む)に、この仕事の辛い点、デメリットに感じる点を聞いてみましたが、具体的には以下のような声が集まりました。


"自分の体験談ですが、拘束時間が長い上、顧客獲得の為に休日を返上してサンプルを渡したり、DMを配りに行かされる事が多かったです。また、仮に顧客を獲得できても、商品を継続して買ってもらえなければなかなかお給料に繋がらないです。そして新人さんが入ってくるのはいいものの、1週間経たずに辞めていくといった事もしばしばでした(音信不通になってしまう)。あと、私の友人が働いていたエステサロンにはかなり偏った考え方の店長がいて、まるで新興宗教の会員になったような気持ちだと話していました。その子も結局すぐにそのお店を辞めてしまいましたが。"


"エステティシャンの仕事は女社会という事もあり、職場によって派閥や上下関係が難しいと思います。私の場合は意地悪な先輩の下で、嫌味を言われながら働く事が一番の苦痛でした。そしてデメリットだと感じていたのは勤務時間が長い点です。勤務先は予約が多い店舗だったので、常に時間に追われながら仕事をしていました。特に長時間の施術となると自分の休憩時間がずれ込む事も当たり前で、なかなか休憩が取れないといった事もありました。"


"意外と体力がいる仕事だし、どんなお客様も気持ちよくしてあげないといけないのが難しい点です。例えば力加減も人に合わせて変えていかないと、同じ強さで痛いと感じる人もいれば、物足りないと感じる人もいます。その辺りは会話やその人の表情などを見て変えないといけないので大変です。また、ネイルもできませんし、結婚指輪をつける事もできないので、その点も寂しいなと思ってしまいます。憧れられる事が多い仕事ではあるものの、実は結構大変なんだよと友人にはよく話しています。"


なぜ辞めなかった?エステティシャンのメリットや働き甲斐は?


アロママッサージのイメージ


さらにWEBアンケートでは、この仕事の辛い点やデメリットとは別に、働きがい、メリットだと思っている部分についても意見を聞いてみました。


"仕事にすると大変な反面、自分を磨く事もできるのでどんどん綺麗になれます。そして会う人会う人に綺麗だねと言われると、もっと頑張ってみようとも思えます。エステ業界は他の職業から転職してくる人も多いのですが、例えば子供がいる主婦さんでも、働いているうちにどんどん綺麗になっていく方がいます。そういった意味では心も体も綺麗になれるいいお仕事かもしれません。"


"歩合制を気にしない人であれば、やればやるほど給料に繋がるため、休みなしで仕事をすればかなりの給与にはなります。バブル期に働いていたシングルマザーの先輩の話を聞くともっとすごく、車もすぐに買えて、子供を私立の高校に進学させる事もできたそうです。また、美容に関する知識とエステティシャンとしての経験が増えてくると、転職の時には有利になります。未経験からスタートする場合でも働きながら資格が取れるところが多いため、専門学校を出ていなくても就職は可能だと思います。"


"デメリットも多々ありますが、エステティシャンの仕事はお客様との相性やスキルで、結果がすぐに反映されると思います。私の場合はやはり、施術後に良かったと言ってもらえた時のやりがいがデメリットを上回るくらい嬉しいです。もちろん最低限の生計が立てられることが前提ではあるものの、私の施術を求めてくれる(指名してくれる)お客様がいる限り、やり甲斐を持って働けると思っています。"


"お客様と一対一で接する仕事なので、お客様の悩みを解消できた際の喜びや嬉しさは一潮です。例えば痩身のお客様へのアドバイスが役立ったり、フェイスの悩みが解消されて顔が晴れやかになった際などは、お客様の心も癒すことが出来ます。そしてエステティシャンは手に職というタイプの仕事なので、技術をしっかりと身に付けることができれば、どこへ行っても働けるというのがメリットになります。給与面も安易な安定性を求めず、歩合給でやりがいを感じる事ができれば、やった分だけの報酬がもらえるため、個人的にはそこもメリットだと考えています。"


人を綺麗にしつつ自分も綺麗になる。強いモチベーションが源泉となる仕事


体力仕事で就業時間が長い、成果に応じて給与が変動する可能性が高い、女性社会ならではの人間関係が難しいなど、ネガティブに感じる部分があるのも実情ではあるものの、お客様の美に関する悩みやコンプレックスを解消する役割を担い、技術を磨く事で自分自身も綺麗になっていく。エステティシャンという仕事は、働く個人の強いモチベーションと意思、行動力によって成り立っていると言える仕事かもしれません。

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