転職エージェントで異業界転職の求人も紹介してもらえる?
今の業界の仕事を辞め、心機一転して新たな業界の仕事にチャレンジしたい。だけど実際のところ、転職できる可能性はあるのか?転職エージェントで異業界転職の情報を紹介してもらう事もできるのか?今回はそんな疑問について解説していきたいと思います。
ポイントになるのは景況感×年齢
先に結論からお伝えすると、転職エージェントでも異業界転職を目指した求人情報を紹介してもらう事はできます。しかしどのくらい?どんな求人?という形で具体的になってくると、その時々の景況感(採用需要の強さ)や転職時の年齢などによっても状況は変わってきます。
景況感次第で採用する企業側のモチベーションが変わる
ここ10年ほどの雇用情勢を見ていくと、リーマンショック発生前の数年間などは、異業界転職、つまり未経験の業界への転職についても比較的動きが多く見られました。例えば未経験からインターネット業界へ、未経験から医療機器業界へ、未経験から不動産業界や製造または小売の業界へなどのケースも求人として出ていて、転職例も比較的多くありました。
一方、リーマンショックが発生した2008年から2009年頃にかけては、国内の人材採用需要自体が大きく減少してしまい、情勢的にはガチガチの業界経験者を求める求人が多く見られるようになりました。そして2013年頃から現在にかけては、再び人材採用の需要が高くなり、異業界転職、業界未経験者もOKという募集内容の求人が増えてきています。
いわゆる人材採用の需要というのは、その時々の景況感に影響を受ける面が強く、景況感と雇用の指標は概ね連動した動きをする事でも知られています。これらの理由から、景況感が良い局面はある意味、異業界転職を目指す時期としては好機とも言えます。
年齢によって選べる選択肢の幅、内定可能性も変わる
転職と年齢のバランスについては、多くの人がある程度のイメージを持っていると思いますが、特に異業界への転職を目指す場合は相関関係も出てきます(いわゆるホワイトカラー職での転職の場合)。未経験者に門戸を開いている企業の求人の中で、実態として採用を想定しているのはやはり20代が中心で、続いて30代前半、一部の企業では35歳程度までといった状況になっているのが概況です。
景況感が良い時期であれば、転職エージェントなどでも、30代前半から中盤くらいまでにかけて、一部ですが、異業界転職の求人の紹介を受けられる場合もあります。ただし希望する先の業界で活かせる、なんらかの社会人経験、業務経験は求められることは多くなりますので、面接の場などでは、自分のこれまでの経験が新たな業界とどのように共通し、どのように活かせるのか、このあたりをきちんとアピールできる力は必要になるでしょう。こういった面接の対策、面接時の企業からの質問内容などについては、転職エージェント側も一定の情報力、蓄積を持っているので、事前に相談してみるのも一手です。
異業界転職を考える時は、どんな選択肢があるのか?を学ぶ事が第一
一言で異業界転職といっても、転職できる可能性がある業界と、転職できる可能性が低い業界とがあります。ここで大切なのは現在働いている自分自身の業界の仕事、経験をきちんと整理し、一定の強み、他の業界でも活かせそうな部分がどこにあるのか?を自己分析しておくこと、第3者からのアドバイスも加えて理解しておくことです。
また、異業界転職の際には情報収集に時間を要することが多くなります。実際にどのくらいの求人があって、自分にとって可能性がありそうなのはどんな業界で、どんな職種の仕事なのか?ここを知るための情報収集に手間がかかるということです。やみくもになんとなくのイメージ、希望だけで特定の業界を目指してもなかなか内定が得られないケースもあります。複数の転職サイトを同時並行で活用し、チェックできていない企業、求人がないか、転職エージェントに集まっている求人の中に、可能性がありそうなものはないか、これらをしっかりとチェックしなければ、選択肢不足を感じたまま、ずるずると転職活動の日々だけが続くことになります。
独りよがりにならず、マメな情報収集と冷静な自己分析を
もし知人のツテ、縁故紹介などのパイプもなく、ゼロから異業界転職を目指す場合は、きちんと情報収集ができる環境作りと継続的なチェックを行い、得られた情報から自分自身の置かれている状況を分析し、転職できる可能性の有無を冷静に見極められる力が必要です。友人などに相談し、「なんとかなるさ」「頑張れ」などのアドバイスを得るだけでは、情報としては役立ちません。こういった場面で、多くの人々の転職例を見てきた経験ある転職コンサルタントの助言が、一定の価値を持つ場合もあるのです。
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